「長寿県《転落

              

3月1日、新聞の1面トップに衝撃のニュースが報じられた。厚生労働省発表「2010年都道府県別生命表《で、沖縄県の平均寿命は、女性で5年前の1位から3位に、男性は25位から30位に転落した。 沖縄クライシスという言葉が生まれたのは今回の発表から10年前の事である。それを踏まえ、沖縄県は2002年に「健康沖縄21=長寿世界一の復活をめざして《を策定、現在その中間報告がなされようとしている。

 沖縄県では男女とも全国平均に比べて平均寿命の伸び率が低く、転落傾向に歯止めがかかっていないのが現状である。そのもっとも大きな要因が県民の肥満であると言われている。肥満者の割合(男性)は、沖縄県が1位で45.2%に上る。肥満の原因は言うまでもなく、「食べ過ぎ《と「運動上足《だ。 その結果、青壮年(20歳から64歳)の年齢調整死亡率を押し上げている。男性では脳出血、急性心筋梗塞、慢性肝疾患など、女性では心疾患・急性心筋梗塞、慢性肝疾患、自殺がその要因と推察されている。

 対策は急がねばならない。肥満の原因は、アメリカ占領下における食生活の急激な欧米化にある。それに車社会の到来で歩かなくなった。ファストフード店、外食産業、弁当屋の多いこと、そのメニューには揚げ物・炒め物が多く、脂肪・カロリーオーバーは明白だ。 「メタボ県沖縄《の脱却なくして長寿県沖縄の復活はあり得ない。「痩せているのはヒンスー(貧乏)だ。《という風潮は捨てなければならない。県民一人一人が健康に対する意識を持ち、社会全体で問題に取り組んでいくことが大切だ。

県福祉保健部が一括交付金を利用して、地域の絆(ソーシャル・キャピタル)を核として食生活習慣の改善と健康長寿を延ばすことを目指す「健康行動実践モデル実証事業《が始まろうとしている。

大人の健康に対する意識改革と子供に対する食育とその実践が必要だ。テレビや新聞などのマスコミの影響は大きいものがある。メタボを作るグルメ番組ではなく、ヘルシーな食事をどう作って美味しく食べるかを啓発するような番組・記事を増やしてほしい。 また、継続できる運動を楽しく行っていくための情報も発信してほしい。長寿県を取り戻すためには、県民全員が長期にわたって健康意識を持ち続ける以外に方法はないだろう。

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