研究会・研修会


歯援診・外来環の施設基準 2012年7月26日

緊急時対応や医療安全対策学ぶ 自治会館で開催し、宮古、石垣からの参加者含め41名が参加した。

 講師は砂川英樹氏(砂川歯科医院院長)と有賀まどか氏(中央保健所健康推進班)が務めた。受講者には、届け出の際に必要となる終了証を発行した。  砂川氏は、高齢者の心身の特性、口腔機能管理のあり方、緊急時の対応を中心に講演していただいた。  高齢者の身体的特徴として、①一人で多くの疾患を有し、病態は複雑 ②疾患の特徴が非定型的で、明確な臨床症状を欠くkとが多い ③疾病構造、疾病の病態が異なる ④治療、薬剤に対する反応が個人間で異なることをあげた。

 また、身近な口腔機能管理上の問題として、①口腔乾燥症(唾液分泌低下)、②誤嚥、誤嚥性肺炎をあげそれぞれ詳しく説明した。  緊急時の対応では、脳卒中や心臓発作の事例で説明し、実際にマネキンを用いて心臓マッサージの実技とAEDの使い方を学んだ。  有賀氏は歯科医院における院内感染対策について講演。院内感染予防対策の考え方や、特に職業上の暴露として血液感染のHIVやB型肝炎、C型肝炎について検査や治療、予防対策などについて説明した。

 最後に院内予防対策の実際として、自主管理チェックリストを活用しようと呼びかけた。 保険医協会では2~3年に一回講習会を開催する予定である。

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歯はここまで残せる~インプラントの使い分け~(歯科)2012年5月20日(日)

昨今インプラント治療が過度とも思える脚光を浴びる一方、トラブルも増加傾向にあることを考慮して、東京国立市ご開業の下地勲先生に「自家歯牙移植とインプラントの使い分け」をテーマにご高話いただいた。

  下地先生は、デンタルダイヤモンド2012年新春スペシャル対談においてスウェーデンデンタルセンター(東京)の弘岡秀明先生とともに長期にわたる豊富な経験と実症例に基づく見識を述べられている。また、著書『歯根膜による再生治療 ― インプラントを考える前に』(2009、医歯薬出版) も発刊されている。  貴重な臨床例を挙げて熱くご説明頂いた講演の詳細についてご興味をお持ちの諸兄姉にはこれらの書物を是非おすすめしたい。

  基礎医学にも造詣ある理論と研鑽を重ねた臨床成果には敬服するばかりであるが、下地先生が最も伝えたい・問いたい一言は「モラルの向上」ではなかったかと感じる。 低迷する日本社会において“モラル”が問題視されて久しいが、この改善なしに教育・経済・コミュニティーetc、ほぼ全ての再興は成し得ないと思うのだが如何であろう。 「モラルの向上」とは技術・知識・徳 全ての同時成長であり、個人団体を問わない。技術・知識の研鑽は徳を積む者の自然な心得であり、精神錬磨の元に下した診断を患者へ上手く伝えていくことが肝要ではないか。

  講演のコンテンツとして ①安易に抜歯が行われている ②インプラントの移植に対する利点 ③移植のインプラントに対する利点 ④移植とインプラントの使い分け が挙げられたが、前述のモラルを持ってあたれば確実にトラブルは減り患者も救われると考える。 医療とは、困り事を抱えた者が救いを求め彷徨(さまよ)う先、幸 不幸の境界線上に在るターミナルのようなものではないだろうか。このターミナルを起点に道は幸と不幸に分れゆく。 恕する心と謙虚さを携えて、他人(ひと)様(さま)の幸福について哲学する尊さを学ばせて頂いた気がする。おそらく下地先生は、哲学の達人でもあろうと拝察した次第である。

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個別指導の体験を聞く 2012年5月14日

5月14日、自治会館で医科部会を開催した。 今回は新規開業医講習会だった。再指導を受けたA先生とB先生にお願いし、指導がどのように行われたかを話していただいた。 A先生は実際に九州厚生局から送られた資料を提示し、その資料を元に説明をしていただいた。1回目の個別指導は15人分、再指導の時は30人分のカルテを準備しなければならない。 A先生は初回指導の結果、①医師の診察に関する記載が乏しい診療録が認められる。②医学管理、在宅管理に係る算定要件の理解が乏しい。③処置、手術に係る算定要件の理解が乏しいため、との事由にて再指導となった。

再指導の時は指導の4日前に15人分、前日に15人分を準備せよとの患者一覧表がFAXされてくるため準備は大変である。施設側からの参加者は管理者、事務長、請求事務担当者である。 実際にその時のカルテの写を見せてもらいながら、どこを指摘されどう改善するべきかを説明していただいたため、よく理解できた。

B先生は保団連の「保険診療の手引き」を元に話をしていただいた。特に加算については注意する必要があるのだが、その点について「保険診療の手引き」をどう利用していったか説明して頂いた。日常の診療および指導監査対策に「手引き」をどう活用するかについて大変示唆に富む内容であった。自主返還については悩むところであるが指摘された部分のみを自主返還したとのこと。

フロアからの質問で「どのくらい前までのカルテが対象となるのか」とあった。5・6ヶ月前までのカルテが対象ではないかとのこと。 最後に保険医協会の指導監査対策の担当者より資料「新規開業医講習質疑応答Q&A」と指導監査についての九州厚生局の開示資料についての説明があった。 今回の新規開業医講習会では、初めて指導についての生資料をもとに説明を行って頂いたので、非常に具体的で臨場感がありインパクトがあった。

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パワハラ・セクハラとは? 2012年4月9日

4月9日、自治会館で医科部会を開催した。今回は沖縄協同病院心療内科・精神科の小松知己先生にハラスメントについての講義をしていただいた。

パワーハラスメント(以後パワハラ)の定義は「職場において、地位や人間関係で弱い立場の相手に対して、繰り返し精神的又は身体的苦痛を与えることにより、結果として働く人たちの権利を侵害し、職場環境を悪化させる行為」である。

セクシャルハラスメント(以後セクハラ)の定義は「職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、または当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されること」。要するに「職場で相手が不快に感じる性的な言動」のことだそうだ。

パワハラ・セクハラいずれにしても相手が不快・苦痛に感じることなので、同じことをしたとしてもされた側がどう感じるかでハラスメントかどうかが決まる。またイヤだと感じていてもはっきりとNOと言えない人も多いので注意が必要である。セクハラの場合だと、何もできなかった28%、イヤだとそれとなく分からそうとした26.1%と、6割近くがはっきりと言っていない。

またお酒の席で起こったことも、セクハラとして問題となる。自分がハラスメントを行わないとともに、管理者使用者としての責任も問われるので十分職場環境の配慮に注意しなければならない。

これまで常識的範囲内だと思っていたことでもハラスメントとされることも多いので、是非厚生労働省のホームページで関連の資料を取り寄せ検討した方が良いと思った。

最後に加害者にならない・加害者を出さないために。相手を認め、相手に認められ、理解されるコミュニケーション、ハラスメントを許さない環境づくりが必要であるとのことです。

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漢方薬について 2012年2月20日

使ってみよう 漢方エキス剤 今回は浦添協同クリニックの上間進所長による「使ってみよう 漢方エキス剤」の講義で、漢方の基礎的な部分を中心に学びました。  主な点は、①漢方薬の特徴、②漢方薬の種類―湯、散、丸、エキス剤について、③漢方薬の副作用について、(副作用とは言わず漢方では誤治というそうです)、④証(漢方医学的な病態、診断―陰陽、虚実)について、具体的な処方について学びました。

 具体的な処方については、インフルエンザ・上気道炎の時に用いる麻(ま)黄湯(おうとう)・紫(さい)葛(かつ)解(げ)肌(き)湯(とう)・小紫(しょうさい)胡(こ)湯(とう)加桔梗(かききょう)石膏(せっこう)・桔梗(ききょう)湯(とう)の使い分け。鼻炎のときの葛(かっ)根(こん)湯(とう)・葛根湯加川芎(かっこんとうかせんきゅう)辛夷(しんい)・小青(しょうせい)竜(りゅう)湯(とう)の使い分け方。本を読んでも掴み難かったことについて、使い分けのポイントを丁寧に指導していただきました。

 今回は証についてあまり知らなくても処方できる漢方薬について紹介して頂きました。  質疑の中では下痢の時の処方についての質問があり、下痢については証に合わせて漢方薬を選んでいくとのことです。口渇があるときは五苓散(ごれいさん)、腹が張るときは桂(けい)枝(し)加芍薬(かしゃくやく)湯(とう)、冷えがあるときは人参(にんじん)湯(とう)か真(しん)武(ぶ)湯(とう)などを処方するとのことで奥が深いようです。  ターミナルケアで処方する漢方について質問があり、倦怠感がある場合の漢方薬について、食欲がある場合は補中(ほちゅう)益(えっ)気(き)湯(とう)、食欲がない場合は六(りっ)君子(くんし)湯(とう)、貧血がある場合は十全(じゅうぜん)大補(だいほ)湯(とう)というように使い分けていくとのことでした。

 医科部会は10人前後の参加者ですので気軽に質問ができます。そのため講義内容が深く理解できるため参加者の満足度は毎回高い集まりです。参加したことのない方も興味のあるテーマの時には気軽にご参加ください。

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認知症の基礎と臨床 2011年11月14日

11月14日、自治会館で医科部会を開催した。今回は城間クリニックの城間清剛先生を招き、「認知症の基礎と臨床、事例で診る4大認知症と介護保険主治医意見書の書き方」というテーマで学習会を行った。 1:認知症の基礎の部分では、まず家族がおかしい、変だ、物忘れがあるという例はほぼ例外なく認知症であるとのことだった。 2:事例で診る4大認知症(アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体認知症、前頭側頭葉型認知症)について、それぞれ実際の症例を通して解説していただいた。 診断法については豊富な臨床経験に基づき、非常に実践的であった。実際の診断には 時計の図と立方体を書かせているとのこと。(私も心配になり描いてみたがとりあえず大丈夫であった。)

認知症高齢者人口の推移を2005年10.3%259万人、2015年11.7%385万人、2025年14.4%499万人に達するとの予想を厚労省は2003年に発表している。2003年以降厚労省はその後のデータを持っているはずだが、認知症の人口推移を発表していない。 少子高齢化社会となり、今後認知症対策は国の行方を左右するほどの大問題となるのは明白なことだが、いったい何故だろうか。福島原発の問題と同じ構図が透けて見える様だ。 残念なことに 1時間の講義時間では時間切れになってしまい、再度続きを含めて学習会をお願いし11月の医科部会を終えた。

最後に特に気を付けなければならない点であるが 平成14年改正道路交通法で医師が運転に不適格であると診断した場合、診断書を提出し運転免許証の取り消し及び停止の申請が可能となったことである。 運転を控えることが必要な患者に、医師が患者またはその家族に十分な説明を行わなかった場合、その患者が事故を起こした時民事責任を問われることがある。そのため運転を止めるように患者や家族に注意したと診療録に記載を残すことも重要なことである。

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ITを駆使した歯科診療 2011年10月23日
~ネットワーク通信による情報、知識の共有 ~

10月23日(日)に歯科研究会が開催され、今回は「ITを駆使した歯科診療」~ICTへのシフト~と題して、長崎市で開業されている枡屋順一先生(枡屋歯科医院院長)を講師にお招きし講演が行なわれた(参加者は22名)。 枡屋先生はインプラント関連のインストラクターでもあり、執筆活動も数多くされているが、歯科診療におけるITの活用法においてもオーソリティーを持っておられ、今回の講演が実現した。  

講演のキーワードは「ICT」ということで従来のいわゆる「IT」にC(Communication)が加わり、ネットワーク通信による情報、知識の共有が重視されている。つまり便利なIT機器があっても情報の共有がなければ、単なる 今風の医院でしかなく、「ICT」を重視することによって、適切な情報共有とそれを生かした患者さんへの説明と同意を得ることができるということを強調されていた。そしてその結果として、厳しい環境の中にある歯科医院においても患者増、収入増へと結びつけていくことができるとのことで、医院で実際に行なっている「ICT」と、それがスタッフのやる気をいかに引き出しているかなど、 スライドを観ながら具体例をお話しして頂いた。

講演概要    スライドを観てまず驚いたのは、院内の各所にパソコンが置かれ設備が充実し、異次元の歯科をみているようであった。「ICT」をスタッフとともに徹底し、この間保険診療も自費もかなりアップしたとのことであった。

治療の流れでみると、①治療に対する説明、②レセコン、電子カルテ、③予約システム、④見積書、請求書の発行・管理など全ての流れは「ICT」を駆使しているとのことであった。またホームページ等も活用し、症例などを見せることが大事だと強調されていた。

スタッフへの教育も徹底し、IT面でのスキルアップのための研修も行ない、説明用の資料なども自作も含めてスキャナーで取り込み、患者説明用に役立てているとのことであった。ただ時にはホワイトボードなどアナログの活用も大事にしていることである。アナログ人間にとって何やら難しい話のように感じられるが、全部無理してやるのではなく、例えば説明用の資料作成にスキャナーでの取り込み等からはじめていくなど、できることから実践していくことが大事だと述べた。今後「ICT」は診療にはますます欠かせないものであり、今回は非常に貴重な講演であった。

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アっ!と驚く「増患対策の工夫」2011年8月29日

8月29日に医科部会を開催した。今回は首里城下町クリニックの田名先生を招き、増患対策について講演していただいた。今回参加者が多かったため急遽会場を自治会館に移し開催した。  田名先生は地域向けの医療講演会を毎月開催し8月時点で102回の開催となった。、自治会掲示板や新聞による広報を行い80人から120人が参加しているとのことだった。当初の参加者は10人足らずのこともあったとのことだが、継続することの大切さを痛感した。    新聞広告には講師の顔写真も掲載すると効果的であるとのこと。確かに首里城下町クリニックの講演会の新聞広報記事は私の印象に残っていたが、こんな秘密があったとは。  

地域の保健室的な存在になりたいとの理念で産業医活動、外来患者の生活指導、各種カウンセリングにも取り組んでいる。また予防から治療までの包括的生活習慣病の管理を行うために月2回料理教室を開催。社会的責任を果たすために地域医療講演会の他学会発表やこれまでに医学生44人、研修医33人を受け入れ地域医療の教育を行って来た。  

田名先生は9年前に開業し、首里城下町第一クリニックは外来患者1日120~150人、首里城下町第二クリニックには外来透析患者114人、13社の産業医活動を行っている。 講演を聞いてここまでやれるのかと本当に驚いた。前述のように理念に基づいて積極的に展開していったからこそ、これほどの結果が出たと納得した。前述したこと一つ一つについて具体的なすすめ方、また地域のコミュニティーとの関係の作り方を教えていただき有意義な講演会だった。  田名先生には懇親会にも参加して頂き、更に詳しくクリニックの医療展開と経営について深めることができた。

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